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134. 自分で責任をもって判断する

by Kyrie

この小さな町のアルベルゲに到着する前に私は道に迷った。
私の他に、多くの巡礼者も同じように迷った。

カミーノを歩いていると、同じくらいのペースで歩く人も出てくるので、
顔なじみとなり挨拶を交わす。

そんな中、姉と弟がいた。
まだ10代くらいだった。
母国語は英語ではないらしい。
親しく話したことがないので、詳しくは知らない。


巡礼者が戻ってくる道があった。
が、どこから迷うのかはわからなかった。
進んでみて、自分も判断を迫られた。

自分が持っている情報は少し。
あとは頼りにならない勘だ。
結構はずれる。

そして私は判断を下し、自分が信じる道を歩き始めた。
少しすると例の弟が「この道は正しいのか」と聞いてきた。
私は「わからない。でも自分はこの道を歩く」と答えた。

結局は違う道で、後戻りをした。
そこであの姉弟に出会った。
「ここは正しいんじゃないのか!」と弟は怒って言った。
私は理不尽さを覚えた。


その時に思った。
なにごとも、自分が責任をもって判断しなければならない。
それは他の人の責任ではない。
カミーノではそれを思い知らされていた。
そして今回だ。

誰かが「正しい」と言ったから!
じゃない。

誰かが「正しい」と言っても、本当にそうなのか自分で正しいかどうか判断し直さなくてはならない。

私はすっかりくたびれてしまって、アルベルゲで手続きを澄ますと、お茶を飲みにバルに入った。
バルも少ない小さな町だった。
リンゴのパイは美味しかった。
私は弟に悪態をつきながら、これを食べた。

くたびれた。





Kyrie
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