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123. 巡礼者定食

by Kyrie

バル(軽食やコーヒーなども楽しめるバー、みたいなところ?)やレストランには、
巡礼者向けのちょっとお安くなった「巡礼者定食」メニューが用意されているところもある。



大体が日替わり。

この店では、巡礼者をまとめて座らせ、
「このグループにこれだけ」とワインが数本、
ミネラルウォーターが数本置かれた。
それを初めて会う同士でも
すれ違ったり
アルベルゲ(巡礼宿)や街などで顔見知りでも、
ワインや水を注ぎ、
メインを選び、
わいわいと食べる。



そこは賑やかで騒がしい場所になる。



しかし、私にはちょっぴり苦痛だ。

ことばがわからない。
私の英語力に合わせて辛抱強く理解できるまで表現を変えて話してくれる人はいないし、
だんだん「もういいよ」となって、私は会話の外に出てしまう。

そして食べ終わってもその会話は続き、
「じゃ、私はお先に」
と言えない雰囲気がある。

巡礼定食も「他のメニューと比べたら安い」というだけで、日本円に換算したら結構な額だ。
それも毎日。
私には量が多い。

一番大変だったのは、夜のバルやレストランが大体20時オープンなのだ。
アルベルゲの消灯時間は22時。
帰って歯磨きして顔洗って、明日の最終準備をしてあれやってこれやって、が間に合わない。
20時までご飯食べられないなんて、私のお腹が待てない。


こうして私は次第に巡礼定食をあまり食べなくなっていった。







Kyrie
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