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093. ペリグリーノに戻るとき

by Kyrie

私はペリグリーノに戻ることに決めた。
前日は手伝ったことも最低限しかしなかった。

フランス人のマリはもうちょっとここに滞在するのだと言っていた。

実は負けず嫌いの私は、ずっとマリに敗北感を感じていた。
たくましくて人懐っこく、私のように真面目でぎちぎちでなく自由奔放な彼女は魅力的だった。

お皿拭きの仕事でも、1枚1枚もたもたと拭く私に、
彼女は2,3枚まとめて皿をふきんで包むように持ち、
どんどん皿を拭いていった。

人と自分を比べてしまうと、どうにもならない気持ちになる。
今もそうだ。
いいオトナだけど、困ったものだ。

私は「私に集中するため」という言い訳でペリグリーノに戻る気持ちになったのか、
このアルベルゲに戻ってくる道中に出会った男の言葉のせいなのか、
とにかく「明日、出発しよう」と決めた。

節約生活をしていたけど、どうしても飲みたくなって炭酸のジュースを買う。

そばの車みたいなのは、太陽発電でリサイクル電池を充電する機械。

今なら、カメラとスマホなどのため、電源争奪戦は激しくなっているだろうなぁ。

ひどいときには、他の誰かが充電しているのを引っこ抜いて充電して寝る人がいた。
翌朝、引っこ抜かれた人は充電できておらず激怒していた。






Kyrie
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