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057. アルベルゲから見えた塔

by Kyrie

アルベルゲの細く開いた窓から見えた塔。
なんだか神秘的で綺麗で、私は歯磨きに行く途中でこれを見かけ、
わざわざこれを撮るためにカメラを持ち出した。



がんばって、望遠モードで撮ってみたが限界だった。

この夜、私はザックの側面にあるポケットに水筒を入れても落ちないように、
日本から持っていっていた細い髪ゴムで細工をしていた。

消灯時間が過ぎても作業が終わらなかったが、まだすぐに寝る人は少なかったので薄明りの中、
ベッドのそばで続行していた。

ふと手元が明るくなった。
見るとパンツ一丁のおじさまが赤いカバーをしたライトで私の手元を照らしてくれていた。

パンツ一枚で寝る男性やブラパンで寝る年上の女性は珍しくなかった。
しかし、私は日本人で慣れていなかった。
それに申し訳なく思った。

「大丈夫」と言ってもそのおじさまは照らすことを止めないので、
私はとにかく手早く作業を進めた。

終わったのでお礼を言うと、おじさまはやっと満足したようにライトを消し、
「おやすみ」と言って彼の寝袋にもぐりこんだ。

私も同じように自分の寝袋にもぐりこんだ。





Kyrie
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